その男、武千代

38歳、モッズ系2児の父。

沖縄旅行 その四

たった1泊2日の沖縄旅行を水増しして、水増しして第四弾。

第一弾、第ニ弾、第三弾はこちら。

 

沖縄旅行 その壱 - その男、武千代

沖縄旅行 その弐 - その男、武千代

沖縄旅行 その参 - その男、武千代

 

職場でのオフィシャルな予定が日付が変わる頃に終了。ここから我々を縛るものはもう何もない。

 

沖縄の夜の幕開けだ。


バーを出て、同僚と2人で沖縄一の飲屋街である松山までタクシーで移動。
タクシーをおりるとキャッチのお兄さん達からの熱烈な歓迎を受ける我々。松山ではキャッチの勢いが凄いのは事前にネットで調べて覚悟してましたがもう想像以上。タクシーを降りた途端に複数のメンズに囲まれる異常事態。怖い。

 

「うちは何の店で、こっちは何の店で、であいつの店はこんなんで…」

って我々がまだ何にも聞いてないのに矢継ぎ早にまくしたててくるキャッチのお兄さん達。連携が凄い。

 

我々の今夜の目的が「キャバレークラブ」だということを伝えると、3人のお兄さんが鼻息荒く立候補。3人とも、鼻息が荒い。早く誰かに決めないとケンカするんじゃないかという勢い。
ケンカになる前に、ジャンケンして勝った人のお店から順番で紹介してもらうことにしました。

我々がキャッチのお兄さん達にオーダーした内容としては、
「沖縄の女性」
「2人で来てるから2人ちゃんと付いてくれること」
とシンプルにこの2点。
どのキャッチのお兄さんも、

「任せてください!」

「ウチは沖縄の子しかいないっすから!」

「ウチは可愛い沖縄の子しかいないっすから!」

「ブスだったらすぐに言ってください!」

と自信満々。ホントかよ、沖縄の可愛い子、松山に集まり過ぎだろ。あとこの子ブスなんでチェンジしてくださいって言いづらいっしよ。

 

1軒目:24時30〜

沖縄の夜、記念すべき1軒目のキャバレークラブ。

お店に入ると雨で平日の夜なのもあってか客の入りもまばらな感じ。

 

最初に我々に付いたら女の子は、まぁ私の方は普通の女の子、まぁ普通。同僚に付いた子はまぁまぁ大きい、体格の良い女性。Mサイズと言うには無理があって、Lですね、Lサイズ。そしておっぱいもLサイズ、いやX Lって言っても過言ではない。

 

2人ともノリの良い子達で、みんなでワイワイ話をしてたんですが、どうも同僚の目線が定まらない。目線の先を追ってみると、隣にあるX Lサイズのおっぱいを凝視してる様子。「女の子と話してる」と言うよりは「おっぱいと話してる」状況。

さすがに女の子も気付いて、おっぱいばかり見ていることについて同僚にツッコむと、

「オフィシャルな場で堂々とおっぱいを凝視していい空間に久しぶりに来てテンションが上がった。」

とのこと。ちょっと発想がヤバい。キャバレークラブを「堂々とおっぱいを凝視していい場」だと思ってる、彼は。

 

しばらくすると女の子が交代する時間に。

私には相変わらず普通目な女の子。そして、同僚にはそのお店でも1番可愛いんじゃなかろうかと思われる女の子が。ギャル系の上位レベルの女の子。

 

私が隣の女の子と話していても、どうも同僚サイドの方からあまり話し声が聞こえない。気になってチラチラ見ていると、同僚はあまり女の子を見ようとせず、話しかけられても素っ気ない返事を繰り返している様子。若干、挙動もおかしい。

 

さっきまでおっぱい凝視して楽しそうに話していた同僚とはまるで別人のよう。

 

お酒が特別強い同僚でもないため、体調でも悪くなったかと思ってどうしたか聞いてみると、

「あまりに美人過ぎて緊張して、顔が見れないし、上手く話せない。」

とのこと。童貞か、童貞なのか、お前は。そして、さっきまで見たことないくらい楽しそうに話してたおっぱい大きかった子に謝りなさい。

 

そこから、緊張してる同僚をイジって盛り上がっていたら時間が来て1軒目終了。

 

お店を出るとき同僚に美人がついてくれたのにもったいないって話しかけると、

「僕は、美人はあんまり得意じゃないから、ちょっとブスくらいな女の子がいいんです。」

と遠い目をしながら発して、今後の展開への不安をいたずらに煽るのでした。

 

 

沖縄の夜編、続きます。