その男、武千代

38歳、モッズ系2児の父。

物価高

社会人になった頃からパッタリ買わなくなってしまった雑誌、rockin'on。

大学生の頃は洋楽しか聴かない人間だったので毎月欠かさず買って、隅々まで読んで、新しいアーティストを探すことに余念がなかった。それだけの時間があった、有り余る時間をrockin'onを読むことに充てていた。もったいない、人生最後の夏休みを異国の音楽情報誌を読むことに費やすなんて。

社会人になり、rockin'onを読む時間が減り、音楽を聴く時間も少なくなり、洋楽への情熱も冷めていき、最終的にrockin'onを買うのをやめた。

買うのをやめてからもしばらくは知ってるアーティストが表紙の回は買ったりしていたが、ここ10年くらいは全く触れることすらなくなっていた。

 

先日、人と待ち合わせをしていた時に、ちょっと早く着いたので近くの本屋に入った。ブラブラしていると音楽雑誌のコーナーにrockin'onが置いてあった。

懐かしいなぁ、と思い手に取って少し立ち読みをしてみた。今年来日するアーティストと、Nirvanaのドキュメント特集をちょっと読んで、2023年にまだNirvanaのドキュメンタリーとか雑誌で目にすると思わなくてちょっと興奮した。ネバーマインドっていつのアルバムだよ、今の若い子絶対知らんやろ、いつまでNirvanaの話するんだろうな、懐かしいな、Nirvana

知り合いが駅に着いたと連絡があったので、本を置いた時に自分の目を疑った。

 

特別定価920円

 

うそだ、rockin'onってそんなに高かったっけ?自分が買ってた時って500〜600円じゃなかった?その頃から倍くらいの値段になってるじゃん。この10年でrockin'onに何があったんだ…

 

もはやネットで洋楽情報はいくらでも手に入るし、YouTubeで無料で流行っているアーティストの曲が聴ける。雑誌を読んで、そのアーティストを聴くってなかなかないんだろうな。しかも一冊千円近い雑誌、毎月買って読むってもうセレブ。いつのまにか庶民の私には手が出ない高級音楽雑誌になっていたrockin'on。物価高の影響はこんなとこにも来ていた。